今、ボルドー右岸でもっとも注目すべき若き醸造家、ジャン・フィリップ・ジャヌイクス。
「なぜ右岸で?シャトーを?」と質問した時の彼の回答は「このあたりには、ローマ人が培ってきた2000年の歴史があります。
左岸のメドックはたかが300〜400年の歴史なのです。」とのこと。
そんな彼の造るワインがどんなものなのか?
早くテイスティングしたいところですがもう一つだけ物語を。
今回紹介するワインに冠される「M」の文字は特別で、毎年色と形状が変わり、その年の個性を反映するとのこと。
そんな彼の2014年の「M」は、ゴールド。
自信が見て取れるというか…その出来に期待が高まります。
まず感じられるのは、魅惑的で複雑なアロマ。
アッサンブラージュ(複数の品種をブレンドすること)が特徴のボルドーらしいなと感じます。
プラム、カシス、シガーに加え、土を思わせる大地のニュアンス。
これだけの複雑味のある香りがあると味わいはどうなのか、渋すぎたり固すぎたりするのでは…と思いきや。
と思いきや。その口当たりは非常にまろやかで飲みやすい…
アッサンブラージュの主体の品種が「メルロー」であるためでしょうか。
また、個性の強いアロマも魅力的ではありますが、
時間が経つにつれてそれぞれの香りが混然一体と溶け合い、濃厚ながら優しい、果実と大地の香りへと消化されてゆく様は非常に官能的であります。
妻が言うには…
まろやかさ、濃厚さ、ザラっと感(タンニン・渋み)、等々それぞれがバランス良いよねとのこと。
よろしければ参考にしてくださいませ。
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